« ・・・これ・・・ | トップページ | 今日は浴衣の着方の先生ごっこです。 »

洗い流すもの。

…帯を洗い張りして、いろいろくすんだものをサラにしたかった・・・。

と、わざわざ意識的にやったわけでもないんだけど、

今朝、「おとーさん」が冷たくなっていたんです。

 烏骨鶏の、「おとーさん」です。

 私が初めて飼った烏骨鶏が そんぐりケモノにやられた時、自分もズタズタの姿で、しかも鳥目で まっ暗闇だったはずなのに、水路伝いに台所の私のもとに急を知らせに来てくれた・その雄鶏です。

 家で丸二年…もっとかな。

その前に、数年、よそで飼われていたので、結構 年をとっていたんだと思います。

 黒烏骨鶏(これまたお年)の「おかーさん」と いつも 寄り添って暮らしていました。

ヒナたちがやかましくてうんざりな様子を見せることも多々あったけれど、雷が聞こえたり、知らない人間が近寄ったり・というときは ヒナとおかーさんを後ろにやって、胸をめいっぱい膨らませて、羽根を広げて威嚇しました。

 お腹がすいているはずなのに、いつもおかーさんに 先にえさを食べさせていました。

 長めの尾羽が弧を描いていて、いつもかっこよかったの。

012

私、烏骨鶏と猪には 名前をつけないようにしているんです。

いつか必ず この手でその命を奪わなければならない。

甘ったれてるけど、名前で呼んで振りかえられたら。いたたまれない気がして。

『ペットじゃない。家畜(家禽)なんだ。』って。

 でも、おとーさんとおかーさんだけは特別で、年寄りでも、卵を産まなくなっても 潰さずいたんです。

 

 ちょっとだけ、涙が出た。

横田さんのお母さんの様子を見たせいもあるけど。

 

 どうしようもない やるせない せつない、そんなものがこの世にはいっぱいあって、私が今日、帯を洗うのに使った分の水で助かるだろう命がこの世にはいっぱいあって、だからって、何をどうするわけではなくて、ただ、忘れちゃいけないって思いながら、ロープを〆たりしてる。

001

 おとーさんは、最後までしっかり食べて、しっかり時を告げて、ヒナを蹴散らして威厳を保って、仕舞って行ったと思います。

004

元気でいい卵を産む鶏を こんなに残してくれた。

 おとーさんとおかーさんの最後の子供は 残念ながら雄鶏で、この鶏を見るたびに、ペーターがハイジに言った言葉を思い出すんです。

 『メスじゃないとダメなんだ。』って。

 おとーさんも、その息子も そんなこと関係ないんだけど・ね。

|

« ・・・これ・・・ | トップページ | 今日は浴衣の着方の先生ごっこです。 »

くらしのこと」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/398731/35856236

この記事へのトラックバック一覧です: 洗い流すもの。:

« ・・・これ・・・ | トップページ | 今日は浴衣の着方の先生ごっこです。 »