浴衣の着方体験教室(長ッ!)。
先週になりますか…、毎年恒例・地元中学生女子に、「浴衣を着てみましょう。」という緩い教室を体験していただきました。
巨大な風呂敷包みと姿身を抱えて、行ってまいりましたよ![]()
自前の方も多いのですが、「お母さん、ちゃんと見てくれとらんかった!!」…という、当日、現場にて発覚する子供浴衣でつんつるてん!!(つけ紐が・腰ひもじゃなくて、胸紐状態!)…というのも珍しくはないので、余分に持っていくのです。
ほんとに、人に教えるってことは自分の勉強になるものだと思います。
今どきの中学生っていうと・なんだか怖そ~~なんですが、この辺は ど田舎なので、せいぜいお行儀と言葉が悪い程度で、至っておぼこいです(笑
ですが、あまりに態度が悪かったり・無意味なほどの知ったかぶりをする子には、おばちゃんビーム
をかまします。
「この帯、だっせ~からイヤ!黒いのがよかった!!」との叫びに飛んでいく私。
「どれが だっせ~帯なん?」。
「こ~~れ!」。…見れば博多風のウールのオレンジ色の帯(確かにちょっと…)。
「…で?どれが〆たい帯なん?」
「これ~~~。」(私が持ってきた中の、黒地に薔薇のポリ帯)。
「…浴衣、何色?」
「黒!だから、黒い帯の方が合う!」
「残念でした~。着物のときは、同系色ばっかりだと’だっせ~’だよ。喪服じゃないからね。大体、浴衣なんだから、さりげな~く・すずしそ~に。下駄の鼻緒の色も考えておいてね。」。
「え~?」
「同じ色だけど、これなら絹で すずしそうに見えない?(私の献上の半幅)」
「きぬ?」
「…シルク。」
「え~?シルク
って、高いんやろ~??それ貸して~!」
「高い・安いより、滑らなくて使いよいの。でも、そのウールの帯も、普段着には可愛いよ
」
「え~?普段の帯なんか浴衣にできん!(侮蔑の笑い)」
「…。浴衣は、普段着の下の着物です。極端な言い方すると・寝巻の上。」
「…寝巻よりは上でよかった!」。
宇宙と交信してるみたいだった。
事前に、「腰ひも2本・伊達締めは持参!」と連絡していたのですが、
「ダテジメなんて、うちにない!」というお嬢さん・約壱名。
「…おうちに着物はないの?」と聞くと、「山ほどある!」。
「…じゃあ、必ずあります。とりあえず、これ どうぞ。」。
(うちの村では、小学校の入学式は、母親たちは成人式張りの着物で出るのが常
)
要するに、彼女たちの母親世代というのが 既に、腰ひもだの伊達〆だのを 自分で出すことができないんでしょうね。
着付けをする業者の方の苦労が偲ばれます
大忘れ・ってのあるんだろうな~~![]()
でもね、とにかく一生懸命着ようとしてくれるんです。
呑み込みのいい子も、そうでない子も、皆、何とか着ようとしている。
帰国子女が一人参加していたのですが、その子が一番熱心でした。
旨くは着られなかったけれど、「自分で着たい!」という気持ちがあふれていて、とっても可愛かった![]()
一度で、理解してもらおうと思っているんじゃないんです。
着られるようになって帰りなさい!…というんじゃないんです。
ただ、心のどこかに、「なんとなく、着られた。」という気持ちを持っていってほしいんです。
何かの拍子に、「キモノは自分で着られるものらしかった。」と思い出してほしい。
成人式の着付けの際に、「自分できた浴衣は苦しくなかったなぁ。」ってね。
着終わって、記念写真を撮ることになったので、
「皆さん!肩をやさしく落として!すこ~し、からだをななめにして、涼しい顔してくださいね~!」…と言ったら、皆揃って笑顔で 顎を引いて、はにかんで笑っていました![]()
可愛いなぁ![]()
撮影後、一斉に 脱ぎ始めたので、たたみ方(たて膝で畳もうとする子に おばちゃんビーム
)と下駄の履き方の話をして、無事終了。
そこへ、一人の女の子が寄ってきて、
「この浴衣、お気に入りなん
」・と。
見れば、ここ数年 よく見る、白地にピンクのバラ尽くしの綿紅梅(帯とセット。帯締め付き)。
「そう。お家の方に作ってもらったの?」
「違うよ。買ってもらったん。着物屋さんで!すっごく高かったん!」。
着物って、買う・じゃなくて、作るっていうんだよ…という話をしようと思ったけれど、なんとなく・言葉が出なかった。
その浴衣の値段は私にはわからないけど、彼女の「高い」がどのくらいなのかも私には見当つかないけれど、嬉しそうな笑顔はとても可愛かった。
そして、その浴衣が、あまりいい生地ではないことも、シルクスクリーンの印刷なことも、ミシン縫いなことも、「多分・あの店だろうな」と想像がつくあたりも、少しやるせなかった。
少女と娘のはざまに立つ彼女たち。
うっとうしい前髪をスキッと上げて、かわいらしさの残る、藍の香りが残るような浴衣を着て、細い足首に ちょっと重そうな下駄をつっかけてたら、どんなにかわいいだろう。
けばけばしい黒い花柄の浴衣ではなく、「お母さんの娘時分の浴衣」を着せたら、きっと心の中では嬉しいだろうな。
その朝、「今年の水着と浴衣・20%off!!」・・という広告を見たのです。
使い捨ての浴衣。
壱度かそこらしか そでを通さずに終わる、「今年の」浴衣。
それは、とてももったいないことだと思う。
(画像の着物、捨てると聞いて、慌てて引き取らせていただいたのですが、まだお手入れしていないのです。 皺だらけですみません!!)
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