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久々に…。

きものに触れた日。

001 ご縁があって(最近 こればっか!)、この結城が 手元にやってきました。

ぅぅ…。私、こげ茶に弱いんです…shine

単衣の長着で着たいけど、お気楽着(作務衣のような)にしてしまいたい気もする・と。

先生は、「お出かけにも 着られるような、お気楽着になさいよ。長着が欲しいなら、このクラスなら、仕立て上がりのアンティークで探してあげるわよ。」・と。

悩みますなぁ。

肩裏に 可愛い手ぬぐいを張って、ちょっとお出かけに着られるようにするのもいいかな。

柔らかな発想と006 恐ろしい技術とが一つになってこの色・柄が形になっているとわかります。

表を見ると、「美しいこげ茶」なんですが、耳の部分をよく見ると、緑と赤から成り立っている!!

(結城=白耳…ではない・ということで。)

細い細い絹糸で しっかりと打ち込まれているのに、なんとも くたくたとやさしい…。

この細い細い糸は お蚕さんが吐いたもの。

それを、細くはなかったろうお婆さんの 働き者の指で紡いだもの。

何度も何度も 杼が通って「一本」から「一枚」になったもの。

毎日毎日、「繭になったら この手で殺すのだ。」と覚悟を固めながら育てている、そのお蚕さんの糸。

涙が出ます。

どれほどの人の知恵が、どれほどのお蚕さんの命が、この美しい布に形を変えて ここにあるんだろう。

どうして、着物だけが これほどまでに 私に 命を伝える力を持つのだろう。

他の衣服や布地には、これほどの切なさは感じることはなかったのに。(…年のせいか?)

005_2

まだ、まったくと言っていいほど、手つかずの夏の支度。

この端切れを上手に使える夏にしたいのです。

大好きなうちわ柄。

大大好きなナデシコの柄。

大大大好きなちどりの柄。

この国から、どんどん姿を消していく 松の木。

着物は、その時代の風景を静かに伝えてくれている・と思います。

私が今の着物を欲しいと思うことが少ないのは、今の時代が居心地悪いからなのかも。

大人だから、仕事だから、「着物が好きだ」という気持ちよりも、

仕事を続けるために 必要なスポンサーの意図するところを汲んでイカナケレバならない…。

そんな着物アドバイザーやら、着物エッセイストやら服飾評論家やらが 沢山メディアに出てるけど、ただただ着物が好きなお気楽庶民からは、そんなの結構透けて見えてる。

 

「変わり織りの浴衣に半襟を付けたら着物として着られます。」?

だって・自分は浴衣だってわかってるのに?

うそつき襦袢と美容襟とでは、根本が全く異なると思うのに、何でも「ごまかし仲間」でひとくくりにしてしまうのは 乱暴で嫌い。

 「夏の着物ですが、こうして浴衣のように楽に着ることもできます」・なら・いいと思う。

 その違いは とても大きい・と私は思うのです。

正絹をまとう自分と、木綿をぐるっと着ている自分とは、絶対に違いがあるはず。

その、言葉にならない根っこの部分が、着物の力だなって思うのです。

今まで、毎日当たり前にそでを通していた着物。

野良仕事に追われ、真っ黒に日焼けした今の自分には、絣のもんぺがなじみます。

からっとした麻の着物も似合うでしょうか。男っぽい楊柳もどうかしらん。

でも、夏の夜には、闇に包まれて 絹ものにそでを通してみたいなぁ。

002

 夏のちりめんを涼しそうに着られたら すてきだろうなぁ。

私の大好きな人は、襦袢と浴衣の違いさえ分からないような有様だけど、時々、「今日の着物は なんかいいなぁ。」って褒めてくれます。

せっかく褒められたのに、その時「実は 脱いだらとんでもないんですdown」な下着では ありたくないのです。

普段から着物・だと、ついつい「なんでも楽なのが一番!」みたいになりがちだけど、時々は、一番肌に近いところから、きちんと着る日があるといい。

「着物暮らし」から少しずれたところに立つようになってからは、そんな風に思うようになりました。

010

きもの、着たいな。

明日は炭が焼き上がるから、間違いなくもんぺだけど(笑

《こぼれ種の蕎麦の花》

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きもののこと」カテゴリの記事

コメント

いったいどれだけの「アタリマエ」が、
知識の中から消えたんでしょう。
何もそんなに迎合せんでも、と思うくらい
「いいんですよこれでも」といわれると、
「それだけはゆーな」と止めたくなる。
だいじにすることを間違えた時期があって、
それを修正するのは、たいへんなこと。
それでも「残ってほしいアタリマエ」を
うるさいといわれようと、言っていきたい、
そんなことを思います。

投稿: とんぼ | 2009年6月 4日 (木) 01時06分

とんぼさまsun

おはようございます!

「…こういう場合は、これでも構いませんよ。ただし、これこれこうですから、そこだけは覚えておいてください。」…と、きちんと説明できる「着物通」の方って…あまりお見かけしませんね。
 何だか急に、「あれ?この方って こんなこと言うんだっけ?こんな着物着る人だっけ?」って感じになってしまったり…。
 野良仕事でも何でもそうですけど、「お金」にしようとすると、又は「不特定多数に訴え」ようとすると、いろんなモノがついて廻って、本質が怪しくなってしまいがちですよね…。
 着るものは、生きるために必要なのだから、食べる・住む・と同じく、手の届く範囲の人から伝えあっていくのが本当なんだな・って思います。

 なにかを伝えていくのって、どうしてこんなに難しくなってしまったんでしょう。

…な~んて!とりあえず、自分のできる範囲で 昔の暮らしを少しずつ掘り起こすことを楽しんでいます。

 とんぼさんの心意気をいつも尊敬しています。

投稿: ゆん | 2009年6月 4日 (木) 08時25分

難しいことは分かりませんけれど・・・
私の中ではやっぱり「浴衣は浴衣」なんですよね。
イマドキはちゃんとした浴衣を誂えようと思ったら、下手をすると単衣の着物より高くなってしまうこともあるようですが、浴衣に襦袢を着て(衿を付けて)着物として着たいとは、どうしても思えないんですよねえ・・・

その一方で、着物を着るならば何がなんでも「白襟・白足袋・絹物」という考え方もちょっとなあ、と思ったりもします。日々の用足し、お買物くらいの範囲なら木綿着物を浴衣風に襦袢省略とか、足袋風のソックスでとか、そういうのだって良いじゃないとも思う。

その辺の感覚の境目がどこにあるのか、自分でもまだはっきり認識できていないんですが。

自分は、変化(時代、物の考え方、見方)の全てを否定したくないと思っています。
だから、色々な考え方の人が共存できるような、緩やかに少しずつ浸透していくような変化であって欲しいなと思うのです。

投稿: 茶ノ葉 | 2009年6月 4日 (木) 11時51分

茶ノ葉さまbud

コメントありがとうございます。

私も 色々な着姿があって当然と思っています。普段の生活に「白足袋セット」はそぐわないと思います。不経済だし…。

 ただ、一口にお買い物・といっても、百貨店に行くのにしじらは着ないし、「ちょっとお澄まし小紋」でスーパーには行かないな・という線引きが、「商売第一」の業界の方の言葉からは見えてこないな~・と思うんです。「おしゃれかどうか」「売れるかどうか」「着物の形をしているかどうか」が優先されてるようで。

ネットで、「つけ下げ調浴衣」というのが売ってました。どんな時に、どんなところで着るものなのか、私にはさっぱりわからないけれど、浴衣だから せいぜい夏の夜のコンビニまで?

 そういう説明のないものをあふれさせるのは誰なのかなぁ・・・、と。


メディアが絡むと「緩やかな」変化ではあり得ないので、地域性もすっ飛んでしまって残念です。

いつの時代にも、「そういうもんじゃない!」ってやり取りがあったと思います。

投稿: ゆん | 2009年6月 4日 (木) 13時30分

着るモノの常識がおかしくなったのは、着物ばかりでは有りません。
舞台衣装を見て下さい。
昔の漫才さん達はちゃんとスーツを着ていました。
今はどうです?ジャージでしょう、破れたジーンズにTシャツでしょう、酷いのは海パンですよう。
昔は、お金を取って人前に出るのですから、芸だけでなく、衣装もお金を取れるようなキチンとした服装をするのが常識でした。
ミュージシャンだってそうでしょう?
確かに着るモノはその人の嗜好ですが、常識を踏まえての着こなしをして欲しいですよね~。
と、言いながら、オイラは先月から絽を着ています。江戸はもう7月の陽気だったもんで…
あっ、北海道では一重でした。当たり前か。

投稿: kikuryu | 2009年6月 6日 (土) 09時23分

kikuryuさまcafe

 こんにちは!コメントありがとうございます!

 お江戸はさぞかし暑いことでしょうね~。うちの山では 単衣の木綿に心地よい風が通って…6月にしては肌寒いほどでしょうか。

 「着るモノの常識」で私が最も不快なのが、「学習参観日」にタンクトップにダメージジーンズ…の父兄がザラだ・という現実です…。もう信じられない!!って思いました。これじゃ、子供たちだって、「学校」や「教師」を舐めてしまうわけです…。

もったいないと思うんです。着るものも お金もあるはずなのに、いつも同じような自分でしかいられないなんて。

 この夏こそは、身八つからお乳見えてるお姉ちゃんに逢いませんように!!(だって、「でてますよ。」って、なかなか言えなくってジレンマに陥るんですもん!)kikuryuさん、私の代わりにお乳の浴衣ギャルに遭遇してください!

投稿: ゆん | 2009年6月 6日 (土) 11時32分

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